自動車保険の過失相殺
自動車保険の過失相殺
◆過失割合と過失相殺って?
自動車保険の過失相殺という言葉をご存知でしょうか?
交通事故の過失には、
[1] 自分の一方的な過失で発生するもの
[2] 自分と相手、両方の過失で発生するもの
[3] 相手の一方的過失で発生するもの
このように3通りの過失があります。
[1]と[3]はどちらかの運転者に100%の過失があるということですが、[2]の場合は、事故の過失がどちらにどれだけあったかが検討されます。
その結果が「過失割合」というものです。
交通事故が起こると、自動車保険関連の話で「過失割合が8対2」とか「7対3」といった言葉をよく耳にすると思いますが、お互いに過失がある事故の場合、自動車保険の世界では、たとえ双方が無制限の自動車保険保険に加入していたとしても、「お互いにお互いの損害を100%支払いましょう」という処理はありえないのです。
これは自動車保険の基本的な考え方なので、どんな自動車保険に加入していても同じです。
自動車保険の事故過失割合は、基本的には過去に起こった同じようなケースの事故の裁判例を参考にして決められます。
ただし、交通事故に全く同じものはありませんので、これが絶対に正しいと言い切れるものではありません。
大きな書店の法律コーナーに行くと、「民事交通訴訟過失相殺率の認定基準」といった本がありますので、過失割合に納得できない人は、自分でも判例を調べた上で相手との交渉に臨めばよいでしょう。
自動車保険会社の担当者にもそのことを伝え、自動車保険会社に交渉に参加してもらう際にも参考にしてもらいましょう。
さて、こうして決まった過失割合にしたがって、それぞれの損害額を双方に負担させる方法を、「過失相殺」といいます。
たとえば、自分の過失が70%の対物事故で、自分の車に100万円の修理代がかかってしまった場合、相手の対物自動車保険からは30万円支払われます。
逆に、相手の車の修理代も100万円かかる場合、自分が契約している自動車保険会社は、相手に70万円の対物自動車保険の保険金支払い義務が生じます。
この例でもわかるとおり自動車保険の「過失相殺」とは、自分の損害額から自分の過失割合分を「差し引く」ということなのです。